【連載コラム】寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー

  • 【連載コラム】デパート愛好家・放送作家 寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー
6月1日に創業61周年を迎え、この秋には本館からハルクへお引っ越しをする小田急百貨店新宿店。大きな変化のなか、今回は数々の人気番組を手がけ、デパート愛好家でもある放送作家 寺坂直毅さんの小田急百貨店コラム全15回を連載。
小田急百貨店の意外な発見や懐かしいエピソードが満載ですよ。
寺坂直毅 (てらさか・なおき)
放送作家。1980年。宮崎生まれ。
「星野源のオールナイトニッポン」「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)、「うたコン」(NHK総合)などの構成を担当。
デパートの知識も豊富で、著書に「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)がある。
寺坂直毅氏

第6回
都心のオアシス!屋上めぐり

2022年6月29日(水)
小田急百貨店新宿店の特徴のひとつが「高層デパート」であることです。
だいたいデパートは7階~9階建てが多い印象なのですが、14階建てというのは結構レアなほうです。現在、12階~14階は「マンハッタンヒルズ」という名称ですが、どんな歴史があるのか調べてみました。
1967年の開業当時は、9階~14階を「小田急スカイタウン」と呼んでいました。
9階は「小田急大食堂」、10階は「名店食堂街」、11階は「文化催物場・文化教室・料理学校」、12階は「美容・理容・歯科・写真・書籍」、13階と14階は「展望食堂街」となっていました。
1992年に「マンハッタンヒルズ」に名称変更
「新宿マンハッタンと呼ばれる、新宿西口の超高層ビル群の眺望が楽しめる小高い場所」という事で、この名称になったのだそうです。現在もレストラン街となっています。
私は、辛い時、苦しい時、ふと、デパートの屋上にあがります。
地上は物凄い人なのに、屋上はのんびりした空気が流れています。
ぼーっとして心が癒されます。
そんなオアシスのような屋上が、小田急百貨店には2カ所あります。
1つ目は9階
公園のような遊具もあり、こどもたちが遊べるスペースです。
9階屋上
癒しのスポットです。
そこにあるのが、「バナナジュースとバインミーと私。」という、平松愛理のヒット曲「部屋とYシャツと私」みたいな名前のカフェ
バナナジュースとバインミーと私。外観
ちなみにテラス席もあります。
濃厚なバナナジュースを飲みながら、乱れた心を落ち着かせるのです。
ビールもあるようで、マンハッタンの風に吹かれながら1杯!という事も出来ます。
バナナジュース
なんだか映える写真が撮れました。
この9階、大きな看板を間近に見ることができるのもポイントです。
DAIKINの看板は温度計も出ています。
ダイキン温度計
この日は31度。バナナジュースの冷たさが沁みます。本音はビールを飲みたかったのですが、その後仕事があるので我慢しました。
もう1つ、13階にも屋上があります。
13階でエレベータ—を降りて、左手に入り口があります。
13階屋上入口
11時から19時の間、ここから入れます。
ここには、小田急豊川稲荷があります。
小田急豊川稲荷
小田急豊川稲荷
社旗
豊川稲荷の正面に毎月1日に社旗が上がるそうです。
すぐ左には、この小田急百貨店新宿店のビルについて詳しく書かれていました。
立て札
「小田急が、東京都の新宿副都心建設計画の一環として計画した新宿西口整備事業は、昭和四十二年十一月、本事業の中核である小田急新宿駅ビルの竣工をもつて、着工以来七年余の歳月と、総工費約百五十億円を投じて完成した。
ここにおいて、駅ビルを本館として営業する小田急百貨店は、その繁栄と社会の福祉を祈念するに当り、守護の善神として、豊川稲荷の分霊を奉祀することとした。」
55年間小田急百貨店を見守り続けてきた豊川稲荷。
皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか?
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