【連載コラム】寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー

  • 【連載コラム】デパート愛好家・放送作家 寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー
6月1日に創業61周年を迎え、この秋には本館からハルクに引っ越しをする小田急百貨店新宿店本館。大きな変化を遂げるなか、今回数々の人気番組を手がけ、デパート愛好家でもある放送作家寺坂さんの小田急百貨店連載コラム全15回を連載。
小田急百貨店の懐かしいエピソードや意外な発見が満載ですよ。
寺坂直毅 (てらさか・なおき)
放送作家。1980年。宮崎生まれ。
「星野源のオールナイトニッポン」「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)、「うたコン」(NHK総合)などの構成を担当。
デパートの知識も豊富で、著書に「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)がある。
寺坂直毅氏

第5回
美術館のような装飾をたどる

2022年6月22日(水)
デパートに足を踏み入れるだけで味わえる高揚感、あの正体は何なのでしょうか?
どんな時でも背筋が伸びるような感覚。
目を見開いて、いろんな物を見たくなる感覚。
あの不思議な感覚は、デパート特有の「煌びやかさ」にあると思うのです。
豪華絢爛で、美術館のような場所に足を踏み入れた気持ち。
私は、床から天井まで、デパートの細部にこだわった装飾を見るのが大好きです。
今回は、小田急百貨店にある「煌びやかな場所」をいくつか旅したいと思います。
まずは何といっても地下1階のエレベーターホールでしょう。
B1エレベーターホール
地下1階エレベーターホール
アーチを描いた天井、ゴールドの扉。よくみると三角形のデザイン。ロマンスカーの行き先、箱根の山々を思わせます。蔦が絡まるような1号機、2号機という表示もゴージャス。
B1の1号機エレベーター
地下1階の1号機エレベーター
「これから買い物をするんだ!」という気持ちと、どこかへ連れて行ってくれるんだろう?と、旅するような感覚に陥るのです。
エレベーターだけでこんなにときめいてしまう私…。どうかしてますでしょうか。
まぁ、気にせずお付き合いください。
エスカレーターで1階へ移動すると、小田急名物大階段!
1階大階段
1階大階段
長方形の天井と柱のコントラスト、エスカレーターと階段の配列、見事な絵画をみるようです。大げさではなく。深呼吸をしたくなる気持ちになります。
そして、店内の柱や床をよーく見ると、突如現れる「化石」の数々
小田急百貨店新宿店は内装に、約2億年前・ジュラ紀の化石入り大理石「ジュライエロー」を使用しているのだそうです。
特に化石の宝庫といわれるのが10階
アンモナイトやベレムナイトなどの化石を見つける事が出来るのです。
10階で見つけたアンモナイトの1つ
10階で見つけたアンモナイトの1つ。これ以外にもありましたよ!
どこにあるか、あえて申しません。これを読んだ方に訪れて欲しいという魂胆です。
ヒントは、私が地下1階でときめいた場所の10階周辺。よ~く探してみて下さい。
けど、あんまり壁や床を凝視すると、何か怪しまれるのでご注意を。
この10階、もう1つユニークなものがあるのです。
それは、エスカレーターの機械の部分(ステップの下)の側の装飾。
デッキボードの装飾
専門用語で「デッキボード」というそうです。
このデッキボード、基本的にはシンプルで、無機質なデザインなのですが、10階と11階を繋ぐ2台のエスカレーターのデッキボードのみ、額縁のようなデザインになっているのです。どうしてなのでしょう?
精巧なデザイン
精巧なデザインが施されています。
調べてみたところ、以前11階に「小田急美術館」があったようで…
その名残なのかと推理しました。
これ、11階から9階のエスカレーターに乗ったときに逆側のエスカレーターを眺めると、一瞬だけ見る事が出来るので、ぜひ見つけていただきたいのです。
思わず「あっ!」って叫んでしまいます。
周囲に人がいないのを注意して叫んでくださいね。びっくりされるのでご注意を。
ある種の化石です。歴史の重みは違いますが。
小田急百貨店の上層階には、こういう仕掛けや、解放感あふれるスポットがたくさん存在します。次回たっぷり紹介します。


\ 次回は、6月29日(水)公開です /
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