【連載コラム】寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー

6月1日に創業61周年を迎え、この秋には本館からハルクへお引っ越しをする小田急百貨店新宿店。大きな変化のなか、今回は数々の人気番組を手がけ、デパート愛好家でもある放送作家寺坂直毅さんの小田急百貨店コラム全15回を連載。
小田急百貨店の意外な発見や懐かしいエピソードが満載ですよ。

寺坂直毅 (てらさか・なおき)

放送作家。1980年。宮崎生まれ。
「星野源のオールナイトニッポン」「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)、「うたコン」(NHK総合)などの構成を担当。
デパートの知識も豊富で、著書に「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)がある。

第8回
デパ地下を味わう

2022年7月13日(水)

こどもの頃から、デパートの食品売場が大好きでした。
母に連れられ、母が買い物している間、機械で作る饅頭をぼーっと眺めている少年時代でした。
メリーゴーランドみたいなお菓子の陳列も大好きです。

こどもの頃のんびり過ごしていた食品売場。
しかし、小田急百貨店の食品売場は、まるで市場のように、活気に満ち溢れています。
「小田急百貨店の地下に行った事がない、新宿駅の利用者はいない」といっても過言でないかもしれません。それだけ、小田急の地下で何かを買った人は必ずいるはずです。

自分で食べるもの以外に、お土産を買う人、箱根旅行のお供を買う人、いろいろいらっしゃると思います。私も、楽屋見舞いや、閉店間際に行き、少しお安くなったおにぎりを購入する事があります。
今回は新宿店本館地下2階の食品を紹介したいのですが、たくさんありすぎるので小田急百貨店ならでは！といった商品を探しました。

まずは、＜つのはず堂＞の「モチコアン」。
ここでしか買えない、アンコ入りのお饅頭です。触ると赤ちゃんの肌のようにもちもち。
商品名のように「餅」のような触感で、一口で頬張る事が出来るサイズもちょうどいいです。

1個からばら売りしているので、自分用のおやつとしても人気だそうです。

続いて＜パティスリーユウササゲ＞の「タルトピスターシュ」。
千歳烏山駅近くにある大人気のスイーツのお店ですが、本店以外、唯一、小田急百貨店に出店しているのです。

そして小田急限定で売られているのが「タルトピスターシュ」。
ピスタチオを使ったケーキ。いや～、濃厚。
よくグルメ番組でタレントが「濃厚！」と叫んでいて、「どういう事だろう？」と思っていたのですが、その言葉がぴったりなのです。

見た目もとても美しいです。

次は、サクッとした＜麻布かりんと＞の「キャラメルアーモンドかりんと」。
私は九州出身で、「かりんと」というと、芋をフライドポテトみたいに細長く切って、揚げたもののイメージだったのですが、丸い形をしているのに驚きました。

キャラメルがちょうどいい甘さで、手が止まらないのです。
袋にチャックもついているので便利ですね。
もちろん、手が止まらず一瞬で袋からなくなりましたが。

小田急限定のキャラメルアーモンド、手軽なお土産として買っていかれる方が多いそうです。

なんと、あの「歌舞伎揚」のお店、＜かぶきあげTOKYO＞もあるんです。
テレビの現場のケータリングではお馴染みの歌舞伎揚。
色んなレパートリーが揃うお店が小田急にあるなんて、知らなかったのです。
しかも、お店があるのは小田急だけ。
人気は「しお＆瀬戸内レモン」。
旬は「焼きとうもろこし」。お酒にあいます。

定番の味から季節限定品までずらり。目移りしてしまいます。

お菓子だけではなく、ご飯もいただきます。
＜新宿葵寿司＞の「海鮮三色ちらし」。物産展に行かなくても、ここで贅沢な海鮮を購入する事が出来るのです。板前さんが一つひとつ丁寧に作っているそうですよ。

ぎっしり！

そして＜ダロワイヨルベントー＞というお店。
マカロンで有名な「ダロワイヨ」が、日常に愉しめる洋食の“BENTO(弁当)”を中心にそろえた人気店。
「牛バラ肉のミエルソース煮込み」。家で絶対作れない味。ワインが合うと思います。

自宅でレストラン気分に。

私はいつも、閉店間際の割引きを狙いに焦りながら行ってたので、今回ゆっくり商品を見ることができて、有意義な時間でした。
みなさんも、小田急百貨店でいろんなグルメを味わってみて下さい。

【連載コラム】寺坂直毅の小田急百貨店ジャーニー

第8回 デパ地下を味わう

第8回
デパ地下を味わう